目標とする技術者像
工学システム学類における教育が目標とする技術者像は、安心と安全、快適さと豊かさをあわせ持った持続可能な社会を工学面から支え・牽引できる人材である。その目標を達成するために、分野ごとに細分化された従来の縦型の学問ではなく、横断的にそれらを再構築した工学を基盤とする新しい教育体系を構築し、「1.人間、機械、情報、社会基盤などの広い分野に応用できる基礎能力」、「2.広い視野を持った仕事の遂行能力」、「3.社会人・職業人としての人間基本力」を身に付けた技術者・研究者を養成するための教育を行う。
学習・教育到達目標
身に付けておくべき知識・能力は以下の通りである。
- 広い分野に応用できる基礎能力
- 広い視野を持った仕事の遂行能力
- 社会人・職業人としての人間基本力
1. 広い分野に応用できる基礎能力
- 論理的・数学的な思考力と解析力 大学の一般教養課程ならびに専門課程にふさわしい数学の基礎的な知識を身につけた上で、適切に使うことができる。
- 物理的な自然現象に対する理解 力学、電磁気学に関する基礎的な知識を身につけ、それらを用いて基本的な実験ができる。
- コンピュータを利用し情報を取得・処理する能力 大学の一般教養課程ならびに専門課程にふさわしい計算機リテラシーを身につけ、実用的なプログラミングをすることができる。
2. 広い視野を持った仕事の遂行能力
- 科学技術と社会・全世界・地球全体との関連を理解する能力 広い視野から学問のあり方や人間の生き方を考えることができる。
- 広範囲な工学知識を基に、専門分野における最新知識を獲得する能力 大学の工学系学部の専門教育課程にふさわしい、材料、バイオテクノロジー、人間、社会基盤に関する最新の事柄を理解することができる。
- 計画的に仕事を進め、まとめる能力 指導教員の指導のもとで研究テーマを決め研究に取り組む過程で、実現可能な解を適切な手法により導き出すことができる。
- 具体的なシステムを設計し運用する能力
・問題解決能力(システムを設計する上で必要な設計理論、システム設計に関する知識を身につけた上で、適切に使うことができる。)
・エンジニアリング・デザイン能力(これまでに学習した広範囲な工学的知識を用いて、提示された問題に対する具体的な解決策を考案すると共に、その過程で課題の定義を明確にすることができる。)
・チームワーク力(デザインしたシステムを複数のメンバーと協調して完成させる過程で、チームとして特定のプロジェクトをマネジメントすることができる。) - 実務において新たな技術を企画・立案する能力 社会における技術開発の事例などに触れ、新たな技術を企画・立案することができる。
3. 社会人・職業人としての人間基本力
- 国際的にも活躍できるコミュニケーション能力 広い教養をベースに、異なる文化を背景とする人々とも円滑にコミュニケーションをとることができる。
- プレゼンテーション能力解 プレゼンテーションや文書等によって、自分の考えを筋道を立てて第三者に分かりやすく表現することができる。
- 自主性と行動力 問題に対して柔軟な思考を行い、かつ深い洞察に基づいて主体的に行動することができる。
- 社会性と責任感・倫理観 工学者の持つべき倫理観・価値観について客観的に考えることができる。